健康の強い味方、大豆パワー。 その1
日本人が最高年齢110歳を超える長寿国になっているのも、昔からお相撲さんが立派な筋力と体格を維持できたのも、和食の優れた栄養バランスが大きな支えになっていると考えられます。
肉や牛乳を摂取していなかった時代から、米・魚・大豆などを中心とした食生活の中で、大豆のもつ豊富な栄養を吸収してきたことも、日本人の健康長寿の秘訣といえるでしょう。
乾燥大豆の約30%は良質のタンパク質で、人間の体内で作れない必須アミノ酸が十分に含まれ、最高バランスのアミノ酸スコア100の評価を受けています。このタンパク質には、血中コレステロールを低下させたり、肥満を抑えるなどの作用もあるといわれています。
タンパク質のほかにも、脂質・炭水化物・食物繊維・カリウム・カルシウム・マグネシウム・鉄・亜鉛・銅・ビタミンE・ビタミンB1・葉酸などの多彩な栄養素が含まれます。また、コレステロールを全く含んでいません。大豆は「自然のバランス栄養食」と呼ぶにふさわしいですね。
いま、栄養価の高い豆腐や豆乳は、日本だけでなく欧米でも人気が高まっています。大豆食品がブレイクする中、おからは今ひとつパッとしない存在のようです。豆腐を作る過程で、大豆を煮てすりつぶしたものを漉したものが豆乳、残りかすがおからです。
おからも大豆の一部であり、豆乳には少ない食物繊維が多く、健康・美容の強い味方です。テレビでも話題になりましたね。
●大豆・大豆加工品中の栄養価を比較すると・・・
タンパク質(g) カルシウム(mg) 食物繊維(g)
大豆 35.3 240 17.1
豆腐 6.6 120 0.4
おから 6.1 81 11.5
豆乳 3.6 15 0.2
(出典「五訂食品成分表」)
栄養価を比べると、おからは人気の豆乳以上にタンパク質・カルシウムも豊富。特に食物繊維は豊富で、豆腐よりもずっと多いのです。おからの食物繊維は腹持ちがよく、余分な脂肪の吸収も抑えてくれ、整腸作用もあります。ダイエットや便秘の改善にも、もってこいです。
「日本のスーパーフード」と呼ばれるだけあって、大豆や豆腐・おから・味噌などの大豆製品は、栄養成分についての内容も、たっぷりボリュームがありますね。
おからについては、続きを次の投稿でまとめたいと思います。
(参考文献 All About 栄養価は高く、低カロリー! おからの健康効果)